クレーム対応から学んだこと【前編】
目次
忘れられないクレーム対応
フリーで活動するコピーライターの松本圭太です。
小さなお店の販売促進のための広告コピーやイベントをお手伝いしております。
さて、「クレーム」と聞いてどんなことを想像しますか?
あまり、いい気はしませんよね?
僕は以前、大手家電メーカーの修理受付センターで責任者をしていました。
家電の修理受付なので
「冷蔵庫が冷えない」
「エアコンが効かない」
「洗濯機から水漏れしてる」
というような電話がかかってきます。
これだけでなく、「真夏日」とか「まだ買ったばかり」とか様々な条件が重なると・・・
ま、いわゆるクレームの出来上がりです(笑)
「ちょっと~どうなってるんでちゅか~」ってな感じならかわいいんですが(笑)
通称:クレーム対応窓口とも言われる現場では本当に多くの経験をしました。
その中でも、忘れられない思い出に残る電話をご紹介します。
我々のコールセンターの受付時間は朝9時~夜7時。
その日もいつものように
「あ~、あと5分で終わるな~」
なんて考えていた終業間際。
その電話は、こちらが
「お電話ありがとうございます」
と言いきらないうちに
『ちょっと!!!どうしてくれんのよ!!!すぐに来てよ!!!』
と耳が痛くなるような女性の絶叫。
そのエキサイトぶりに、ペースを崩してしまいます。
何とか5分ほどかけて、今の状況を伺うと。
(この間もほぼ絶叫のテンションは維持)
壊れた商品【電子レンジ】
故障状態【エラー表示H54・運転しない】⇒これは完全に内部故障
使用年数【3年】
ここまではなんてことない(?)通常の修理依頼なんですが、なぜここまでエキサイトしているのか??
エキサイトの原因とは・・・
使用場所【飲み屋】
つまり、この女性は飲み屋さんの「ママ」
電子レンジが使えず料理の温めや熱燗ができない。
いま、目の前でお客さんが待っている
どうするの!?
・・・と。
もちろん、要望は
「今すぐ直しに来て」
・・・と。
実は、これが一番辛いんです。
僕たちは修理のサービスマンが伺う日を案内するのですが、それは早くても「翌日」
場合によっては「数日後」ということも。
お客様の住所を聞いて、ポチッとパソコン操作をすれば最短訪問可能日が画面上に表示されるシステム。
ポチッ・・・
出てきた日程は・・・
3日後・・・。
「やばい・・・」
心でつぶやきました。
表示されている日程は伝えないといけないルールなので恐る恐る伝えました。
はい。
ご想像の通りです。
『えーーーーー!!!?』
とか
『はーーーーー!!!?』
とかそんな感じだったと思います。
(もう記憶が定かではないです)
相手は一人ではなかった・・・
そして現場では、そのママのリアクションを見た常連客さんたちが騒ぎ出します。
「どないした?」(男性客)
『こうこうこうやねんて』(ママ)
「は?ふざけとる」(男性客)
「わしが電話代わったろ」(男性客2)
「〇!△!!〇〇◇◇!!!」(男性客3)
現場は大興奮。
『もしもし、聞こえるやろ。どうすんの?』
今までで一番冷静なママの声でした。
どうすんのと言われても、僕も何も出来ない。
僕が行けるもんなら行きたいくらいです。
今から(19時過ぎ)サービスマンに交渉しても取り合ってくれない。
ただただ謝ることしかできない。
念のため電話を保留にし、上司に相談するも「ムリ」の一言。
その間も男性客らの
「そいつに熱燗持ってこさせー」
「ワシがそっちに行ったろかー」
「お前んとこの商品全部捨てるぞー」
などなど威勢のいい言葉が電話の奥からひっきりなしに聞こえてます。
僕の心の声「ひ、ひぇ~・・・」
もう、現実を見たくない・・・
つづく・・・
さぁ、松本圭太はこのピンチをどう乗り越えたのか。
それとも乗り越えられず・・・、
逃げ出したのか(笑)
涙の結末は後編へ。
投稿者プロフィール
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大阪で活動するフリーランスのコピーライター。
「クレーム対応」、「趣味のプロレス話」、「子供との楽しい日々」を綴る当ブログには隠れファンが多い(隠れなくてもいいのに・・・笑)
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