不死鳥ハヤブサが教えてくれた大切なこと
目次
記憶に残る名選手が持っているモノってなんだろう
バチンと心に響く逆水平チョップみたいな発信ができるといいですよね。
あ、こんにちは。コピーライターの松本圭太です。
先日、勉強会の講師をさせていただきました。
前々職で極めた(?)クレーム対応や、大好きなプロレスの話題を盛りこみながら、広告コピーに関する2時間の講義を終えました。
懇親会でお話をしていたところ、なんとプロレスが好きだったから、と来てくださった方がいらっしゃり嬉しく思いました。
最近はあまり見る機会がないと仰っていましたが、ほぼ同世代のため、「あ~あの試合は凄かった!」と話が合います。
そして、プロレスファンなら、「誰が好き?」という流れに当然なります。
「ハヤブサは良かったですよね」
「ほんと、ハヤブサは最高でした」
と話したところで、少し話が噛み合いません・・・。
もしかして・・・?
すぐに分かりました。
その方は、ハヤブサ選手が亡くなった事をご存じなかったのです。
実は・・・、と伝えたところ、「え・・・」と絶句されました。
そう、ハヤブサ選手は昨年、天国のリングへと飛びたたれました。
今日は、僕がそのニュースを知った日に書いた記事をリライト掲載させて頂きます。
その時の思いをぶつけた記事です。
文章の善し悪しは分かりませんが、涙を流しながら書いた記事でした。
いま、思うと、信用や信頼といった話にも繋がる大切なお話とも思えます。
不死鳥・・・だろ(泣)
2016年3月4日21時
夕方に悲しいニュースが飛び込んできました・・・。
プロレスラーのハヤブサ選手がくも膜下出血で亡くなった・・・と。
まだ47歳。
ハヤブサは僕が中学生のころからのスーパースター。
FMWという団体のスター選手でとにかく衝撃的な空中技に心を奪われたものです。
僕が住んでいた島根にプロレス団体が興業にくるのは年に数回。
〇日本プロレスとか△日本プロレスはもちろん、このFMWが来るときも必ず観戦に行っていました。
で、TV中継をしているメジャー団体の〇日本や△日本は、島根のような地方大会では明らかにファンをなめてるという試合カードや試合内容なんです(苦笑)
これはファンの方なら分かると思いますが
エルサムライ・野上明 組
VS
橋本真也・武藤敬司 組
もう、どっちが勝つか見んでも分かる!的な(笑)
(アッ、〇日本が新日本ってバレちゃった。笑)
(※注・あくまでも当時の話で、今はネットの生中継もあって地方もハズレなしです)
そんななか、FMWのハヤブサの試合は違いました。
そこまでやるか!と思うほどの体の張り方。
島根でもバンバン飛ぶ!飛ぶ!!
なぜ島根なのにそこまで飛ぶんだ!と言いたくなるほどの凄まじい試合。
ま、誰も「ファンになるな」なんて言わないけど(笑)
生死をさまよう大けが
そんなハヤブサ選手なんですが常にボロボロの状態で全力で戦ったツケと言うか・・・。
実は、15年ほど前に試合中に首に大けがをしました。
本当に生死にかかわるケガ。
その場で意識を失って・・・
レスラー復帰どころか社会復帰も難しい状態に。
誰もが同情の目で見る中、本人だけは「絶対にリング復帰する」と公言していました。
寝たきり、と言われていたのが、車いす生活、が出来るようになり、近年は杖をついての歩行、が出来るまで回復していました。
そして、シンガーソングライターとしても活躍しており、一昨年にライブにも行ったんです。
その時に、ケガをしたときのお話を聞きました。
意識不明の状態が数日続き、ようやく気がついたときには、首から下の感覚がなかったそうです。
医者に「いつ復帰できますか?」と聞くと
「何をバカなこと言ってるんですか」と言われ、ことの重大さを認識した。
「もう死んでしまいたい・・・」と窓から飛び降りる決意をしたが体が全く動かない・・・。
「俺は死ぬこともできないのか」と絶望し、とにかくどうやったら死ねるかだけを考えていた・・・。
本人は笑いながら話をされていたんですが、聞いてる僕は涙が止まらない。
あの華麗に宙を舞っていたハヤブサと、ベッドの上で動けないハヤブサ。
あんなに力強いマイクで勇気をくれたハヤブサと、弱音を吐くハヤブサ。
もういろんな感情が交じって号泣と言うより冷静にただただ涙が流れていました。
そのライブの最後に、ハヤブサ選手は力強く約束をしてくれました。
「何年先になるか分からないけど、必ずリングに戻るから」と。
『その時は必ず応援に行きます』と心から言葉が出ました。
ハヤブサのケガ以降、団体の運営が厳しく、消滅していたFMWも最近活動を再開したばかり。
復帰の場も整った。
そんな矢先の訃報。
とってもとっても残念です・・・。
ハヤブサ選手。
ようやく、また自由に羽ばたけますね。
天国でもきっと、羽を休めるなんてことはしてないでしょう。
さっそくフェニックススプラッシュやファイヤーバードスプラッシュやファルコンアローを決めてる頃でしょうか。
相手はグラジエーターかな?
久しぶりの技の感覚はどうですか?
できれば直接見たかったけど、こっちから声援送っときます。
ボロボロの体で力強く叫んでる姿が目に浮かびます。
「お楽しみはこれからだー!!」
本当にハヤブサからは、いろんなことを教えてもらいました。
失礼かもしれませんが、ケガをしてからが本当のプロレスラーとしての生きざまだったかもしれません。
最後までプロレスラーとして戦い、生き抜いたハヤブサ選手。
不死鳥が真の不死鳥になった日。
ファンの心でハヤブサは飛び続けています。
今日もあの日のように、ただただ涙が流れます・・・。
心に残ると言うこと
ここまでが2016年3月の記事のリライトです。
改めて、凄い選手でした。
あの全力のファイトが目に焼き付けているファンは全国にいると思います。
この記事を書いたときに面識のない北海道の方から、「すごく分かる。自分の街でもハヤブサは全力だった」とメッセージをいただきました。
それがハヤブサでした。
自分は出会った人にここまでの気持ちで接することが出来ているか?
心に残る仕事。心に残るメッセージ。
技術はもちろん大切ですが、いま、僕が見せることが出来るのは気持ちしかないと思っています。
リング上でプロレスラーが見せているのは、試合という名の「生き様」です。
僕もコピーライターというリングで「生き様」を見せることが出来るように頑張ります。
投稿者プロフィール
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大阪で活動するフリーランスのコピーライター。
「クレーム対応」、「趣味のプロレス話」、「子供との楽しい日々」を綴る当ブログには隠れファンが多い(隠れなくてもいいのに・・・笑)
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