気持ちと言葉

整体院ボディーケア松本の「整体」以外担当 松本圭太です。

不利なお詫び?

前職、家電メーカーの修理受付センターでは新人研修の担当をしておりました。

新人さんは夏や冬の繁忙期に派遣社員として短期間(3~5か月程度)採用します。

ただ、特別な面接などがある訳ではなく人選は派遣会社任せというのが実情。

時として、とんでもない事件を引き起こすユニークな方がお越しになります(笑)

数か月の付き合いですが顔も名前も忘れられない、という方が数名います。

今日はそのうちの一人、ある男性に気づかされたクレーム対応で大切なことのお話です。

その方は新人として入ってきた瞬間から目立っていました。

女性の多い職場ですがその期の新人さんは15名中14名が女性。

唯一の男性が彼でした。

20~30代の女性に交じり40代半ばの彼は意図せず、異彩を放っていました。

その風貌はスキンヘッド・クリクリのお目々・長いまつ毛・タラコ唇。

自己紹介で口を開くと、いかにもいい人そうで彼のおかげで和やかなムードで研修をスタートすることができました。

そんな中、ある問題にぶつかりました。

研修が進むと講師がお客様役となり、実際の電話応対のシュミレーションを行います。

僕「(お客様役で)すみません、 お宅の洗濯機使ってるんですけどね」

彼「へぇ」

僕「(え??)・・・あの、昨日から電源が入らないんですよ」

彼「すんまへん」

僕「(え!!!!!)・・・(す、すんまへん?)・・・」

なんとね・・・彼は「はい」が「へぇ」「申し訳ございません」が「すんまへん」なんです。

それくらいたいしたことないじゃないか、と思いますよね。

僕もそう思いました。

でもね、直らないんです(笑)何回練習しても・・・(笑)

とっさの返事は「へぇ」とっさのお詫びは「すんまへん」が出ちゃうんです・・・。

本人も申し訳なさそうに「また、すんまへん言うてしまいました、すんまへん」

もう笑うしかない(笑)

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※写真はイメージです

現場の判断は・・・

ただ、それを見ていた僕以外の現場責任者は口々に「彼に電話を取らせることはできない」と言いました。(クビを宣告してるようなもの)

正しい言葉遣いで、きれいに喋らないとクレームになる、と。

でも、僕は、正しい言葉遣いできれいに喋ってるのにクレームになる、そんな人を何人も見てきました。

何度もそんな電話を代わって、本当のお客様の不満に耳を傾けてきました。

それを踏まえて・・・彼に電話に出てもらうことにしました。

だって、彼の「すんまへん」には心がこもっていたから。

僕は周囲の反対者たちには「僕が横につく」という条件で納得してもらいました。

初めての電話の直前、彼には、無理に「申し訳ございません」を使わなくてもいい、ということと何かあればすぐに電話を代わるから自分の気持ちを表現してください、と伝えました。

そして出た電話・・・こちらはお客様を選べません。

まさかのゴリゴリのクレーム(笑)

お客様の第一声は「ちょーとぉ、どうなってるのお宅の商品は!」

ベテランでも構えてしまう第一声。

彼はすぐに目で助けを求めてきました。

でも、大丈夫、落ち着いて、とジェスチャーで伝えて続行してもらいました。

するとね、10分後にはお客様が「ありがとう」と言って電話を切ったんですよ。

その10分間に彼は何度も「すんまへん」と頭をペコペコしてました。

申し訳ないなんて思ってもいない「大変申し訳ございません」より本当に申し訳ないという気持ちが伝わる「すんまへん」で十分だったんです。

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※写真はイメージです

形だけの敬語なんて・・・

で、これはくれぐれも「すんまへん」って言ってくれって言ってるわけではないですよ。

僕が気になるのは、気持ちを伝えるための手段のはずの「正しい敬語」「きれいな言葉」「滑舌のいい喋り」が気持ちを置いてけぼりで表面だけの指導になってる傾向があるな・・・、と。(あくまで僕のいた窓口の話です)

悪いと思ってもない「申し訳ございません」も、敬う気もない形だけの敬語も、僕はいらないもん。

で、かわいそうなのは対応しているオペレータさんですよ。

正しい敬語、きれいな言葉、滑舌のいい喋り、をすることがいい対応だと思ってるんですもん。

なんでいい対応のはずなのに怒られるの??って思ってる人も多いはずですよ。

それって誰も得しないですよね。

もしも、そんなことでこの仕事(コールセンター)ってツライ、と思ってる人がいたらちょっとだけ僕の話を聞いてほしいな~、なんて思ってます。

って、僕、整体院勤務ですが(笑)

現在、部外者のくせに長々と書いて

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「すんまへん」

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投稿者プロフィール

松本 圭太
松本 圭太
大阪で活動するフリーランスのコピーライター。
「クレーム対応」、「趣味のプロレス話」、「子供との楽しい日々」を綴る当ブログには隠れファンが多い(隠れなくてもいいのに・・・笑)

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