「ことば」と「ことば」の組み合わせでアイデア発想のトレーニング
目次
ついついやってしまいがちだけど、表現から作らない
4月に開講した株式会社宣伝会議の「コピーライター養成講座基礎コース」に通っています。
明日以降の自分へ向けて、先日の講義で印象に残ったことを忘れないように書いておきます。
講義日2017年5月27日(土曜)
講師:株式会社電通 古川雅之さん
ガリガリ君で有名な【赤城乳業】
「名前は知ってるけど~♪」が頭に残る【日清紡】
KINCHO虫コナーズでおなじみの【大日本除虫菊】
など数々のインパクトのあるCMを手がけておられる、分かりやすく言えば、【すんごい人】です。
実際にどういう経緯でアノCMが出来上がったのか?という制作過程の話は、講義(勉強)というより、ビールを片手に聞きたいくらい面白くて教室が宴会場に思えるほどみんなが笑っていました。
おかげでほろ酔い気分になったのか、何を言われたのか覚えていません・・・。
(※実際に飲酒をしていた訳ではありません)
(※人間は翌日には74%を忘れると言われています)←なんの言い訳・・・?!
ただ、もちろん大切なことまですべての記憶をなくした訳ではありません。
それをしっかりとココに記しておきます。
「広告(CM)なんて、誰も見たいと思って積極的に見るもんじゃない」
それを肝に銘じて、受け手のことを想像するチカラ、が必要。
まずは立ち止まってもらう、振り向いてもらう、そのためにどうすればいいかを考える。
ゼロから何かを作るんじゃない、全く新しい事じゃなくていいから、ちょっと珍しいことを見つける。
と、ノートに書いていますので、おそらく古川さんがそう言われたのでしょう。
さらにノートを頼りに記憶をたどると、「なるほど!」と思った教えを思い出すことができました。
それは、「表現から作らない」ということ。
(表現とは・・・あの映画のシーンみたいに、とか、シックでかっこいい感じ、とか)
1.何を言うか(何が伝わればいいのか)⇒切り口
2.どう言うか(表現方法、アイデア)
3.どこで言うか(メディア、タイミング)
どうしても最初は、「あんな風にしたい」とか「あの技法を使いたい」と表現から入りがちだけど、まずは何より「何を言うか」が大切。
そこが決まってから、次は表現を考える。
最後に、ネットなのかTVなのか新聞なのかチラシなのかティッシュ配りなのか、「どこで」を考えていく。
たしかに、これは意識してないと、ついつい順番があべこべになってしまいそう。
忘れるなよ、明日以降の自分。
アイデア発想の練習という課題
コピーライター養成講座では毎回講師の方が変わるのですが、講師によって事前に課題が出されます。
今回の講師、古川さんからの課題は「アイデア発想の練習」ということで、こんな内容でした。
「なにか」と「なにか」を組み合わせて、新しいものを生み出そう。
世の中を見渡してみても、意外な組み合わせで目を引こうと工夫しているもの、意外な組み合わせから生まれた商品などたくさんあります。
美人過ぎる ○○
辛くない ラー油
二番目に うまい店 などなどこの課題で大切なのはアイデア発想を体感すること。
毎日、なにか面白い組み合わせはないか意識して生活してみてください。
1日10個以上、100個以上を目標に、そして時間をおいて自分のベスト10を提出してください。
面白いものをみんなの前で発表します。
教室でみんなが「おもしろい」「やられた」「これはおもいつかない」という反応をするのを想像して考えて選びましょう。
(一部抜粋)
この課題が出てからは、いろいろな言葉をメモしました。
ニュースで耳に残ったフレーズ、SNSで目にした単語、プロレス用語、よくよく聞くと面白い言葉はたくさんあります。
何でもない「ことば」と「ことば」を組み合わせて意味のある言葉にする。
この「ことば」には、こっちの「ことば」の方が合うな~とか、意外とこっちの「ことば」も面白いな~、とか。
やってみると分かりますが、言葉の響きだけでなく、その言葉から想像できるシチュエーションやストーリーまで考えるのですごく脳みそをを刺激してくれます。
これに集中していると、途中で何が面白いか分からなくなるゾーンに入ります。
なぜか、やたらと下ネタに片寄るゾーンも誰もが経験することでしょう。
そんな時は、ふと、「疲れが溜まっているのかな・・・」と自分をいたわってやりたくなるものです。
不思議なもので、面白いと思ったものが一晩寝かすと自分に腹が立つほど面白くなかったり、噛めば噛むほど妙に味が出てくるものがあったりで、考えたものの中から10本を選ぶというのが、これまた大変でした。
今見ると、なぜ選りに選ってそれを出したのか・・・と思うものもありますが(苦笑)、提出時点では面白かったんでしょう。
さて、話はコピーライター養成講座の講義に戻りますが、おそらく受講生全員が同じようにもがきながら提出したであろう課題すべてに講師の古川さんは目を通してくださったそうです。
総作品数は684点というような中途半端な数だったので、たぶん10案出なかった人もいたんだと思います。
その中から、古川さんが面白いと思った60案が講義内で紹介されました。
自分のが選ばれるかドキドキ。
ラジオにハガキを書いて採用されるか生放送を聞いているときのような気分でした。
いろいろな方の案が次々に紹介され、僕のは無理かな、と思っていると、
「前ならえ オブザイヤー」がスクリーンに映し出されました。
続けざまに
「信頼と実績の 離婚届け」
「目を背けたくなる 娘さんをください」
「歴史を変えた 上から目線」
「日替わり ビンタ」
「誰がどう見ても CHAGE」
が紹介されていきます。
これらを読み上げた後の古川さんの一言が面白くてみんなが笑うもんだから、こっちまで気分が良くなる(笑)
「誰がどう見ても CHAGE」
うん、じゃ、もうそれはCHAGE本人だったんだろうね・・・
絶妙の間としみじみとした語り口でドッと笑ったあとジワジワ面白い。
こちらの意図を汲み取ってもらえるか、面白さのポイントが伝わるか、という部分では本当にラジオのMCとリスナー(ハガキ職人)の関係だったように思います。
もちろん、ほかの方が考えたアイデアも「面白い!」「そうきたか!」「その発想はなかった!」と思うものもたくさんあって、面白かったし悔しかったです(笑)
発表された60作品の中からさらに20作品が絞られて、そこからは受講生の挙手でトップテンを選ぶことになりました。
そして、20作品の中に僕の考えた
「信頼と実績の 離婚届け」
「目を背けたくなる 娘さんをください」
もランクインすることができました。
「面白い」「いい」と思ったものには何度でも手を上げていい、ということで評価がくだされていきます。
ちなみに僕は最後列に座っていたんですが、全体の反応が見えるのでかなり怖かったです(笑)
あっ、でも、最後列をいいことに自分の作品に自分で手を上げました(内緒)
自分の票も手伝ってではありますが、
「目を背けたくなる 娘さんをください」が同率7位という評価をいただけました。
上位も僅差でしたが、やっぱりどれも面白かったです。
僕も多数決で手を上げて、「この発想はないわ・・・」と驚いた作品が、たまたまお友達になった学生さんが作ったものだったので許可を頂いて紹介させてもらいます。
「スケベヶ丘」
・・・ここには引っ越したくねぇなぁ・・・
という古川さんの言葉もハマり、笑いの後にどよめきのような異様な空気を教室にもたらしました。
ちなみにこれを書いた彼は、こんなことを言いそうにないので個人的には余計に面白かったです。
このコピーライター養成講座では課題で上位に入ると金の鉛筆なるものが手に入ります。
一部では就職に役立つとかで、就活生あたりはマジで欲しそうにしてたりします。
10位以内は数字入りの鉛筆。
ちなみにトイレに行ってからのんびりと鉛筆を受け取りに行ったら、同率の人へ先に渡した、という理由で9位の鉛筆。
次回からは真っ先にダッシュしよう。
ダッシュダッシュ奪取!
すみません・・・↑これ言いたかっただけです。
次回もたぶん、尿意を優先すると思います・・・。
あと、どうでもいいことですが、
「スケベヶ丘」を作った彼が僕の前に鉛筆を受け取っていたんですが、係の方に「あ、えーっと、スケベの方ですね」とむちゃくちゃ丁寧に確認されている様子に後ろから吹き出してしまいました。
「スケベの方」が「丁寧に扱われる」という組み合わせがもしかしたら僕の中でこの日の一等賞だったかもしれません。
うんこ漢字ドリルもまさに・・・
最近で言えば、うんこ漢字ドリルなるものが流行ってますよね。
これもまさに意外な組み合わせ。
小学生の大好きな(?)うんこと
小学生の大嫌いな(!)漢字ドリル。
どっちも新しいものではないけど、組み合わせることで新しくなる。
これも遊び心から生まれたヒット商品。
こんな遊びからなにか新しいアイデアや商品が生まれたら楽しいだろうな。
課題のためだけではなく、習慣として言葉を意識していきます。
目を背けたくなるコピーライターではなく
信頼と実績のコピーライターを目指して頑張ります!
ムリヤリナ マトメヤナ
・・・END・・・
投稿者プロフィール
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大阪で活動するフリーランスのコピーライター。
「クレーム対応」、「趣味のプロレス話」、「子供との楽しい日々」を綴る当ブログには隠れファンが多い(隠れなくてもいいのに・・・笑)
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